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ひとは情熱がなければ生きていけない

ひとは情熱がなければ生きていけない
浅田 次郎
ひとは情熱がなければ生きていけない
定価: ¥ 1,470
販売価格: ¥ 1,470
人気ランキング: 8441位
おすすめ度:
発売日: 2004-04
発売元: 海竜社
発送可能時期: 通常3?5週間以内に発送

まじめで素敵な人だ、浅田さんは。
いつも浅田さんの本を読んでいて思うことは、この人が、とてもきれいな日本語を書く、ということです。
丁寧に言葉を選んで書いているのは、浅田さんが、言葉を書くことがとても好きだからなのだろうと思います。
この本は、色々な雑誌で書いたエッセイや講演録などですが、どうやって「小説家 浅田次郎がつくられたか?」という、その背景が描かれています。
そして読んでいて思うことは、この人は周りの人をとても大事に愛しているということ。
温かい愛情をもった視線が、やさしい文章をつむぐのだと感じました。
多分彼は今53歳くらいなのだと思うけれど、何事についても一生懸命。全身全力。こんな50代、いるかしら、と思うと同時に、私はこんなに一生懸命生きているだろうか?仕事に命をかけられるだろうか?と何度も振り返ってしまいました。
力を抜いて、スマートに生きることも素敵かもしれないけれど、かっこ悪いくらい一生懸命走りぬく方が、誰がどう評価しようと、自分にとって一番すっきり生きやすいのかもしれないな・・・

真面目なエッセイ
「勇気凛々ルリの色」と比較すると、かなり真面目な語り口のエッセイ。面白さを期待すると裏切られます。
が、言葉の美しさや心に残る名言など、別の魅力がたくさんあります。
そして、ただのエッセイだけでなく、各地での講演内容も文書になっているのが嬉しいところ。
自衛隊での講演、母校での講演など、おそらく聴けない人が大多数だったであろう講演の内容が入っています。
エッセイは、社会的・時事的な事は少なく、主に過去の経験や思い出などが中心。
他人に対してとても優しい感情を抱き、尊敬にあふれ、時に厳しい。真摯に学ぶ事を忘れない。
「蒼穹の昴」や「鉄道員」「壬生義士伝」を生んだ作家の姿が、確かにそこに見える気がします。
それでも星3つなのは、今まで「関係ない」と書かれ続けてきた三島由紀夫と自衛隊入隊の関係が、とっても関係深いものとして詳細に書かれている事。
多分こちらが本音だろうな、という気がするけれど、では今まで読んできたエッセイは何だったんだろう?という気持ちにもなるし、ちょっと混乱します。

人は情熱だけで存外生きてゆける!
「勇気凛凛ルリの色 」ほどではないが、おもしろかったです。浅田節健在なり!タイトルは「ひとは情熱がなければ生きていけない」ですが、浅田氏の主張は本文に出てくるとおり「人は情熱だけで存外生きてゆける」ということですので、タイトルとしては確かに「ひとは情熱がなければ生きていけない」の方が刺激的で優れていると思いますが、少しずれています。編集者の「売らんかな!」姿勢が賤しいかな?



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