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後巷説百物語 (角川文庫 き 26-4)
京極 夏彦

定価: ¥ 900
販売価格: ¥ 900
人気ランキング: 34528位
おすすめ度:

発売日: 2007-04
発売元: 角川書店
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
シリーズ第三弾。
『巷説百物語』シリーズ第三弾。
今作は、『続巷説百物語』から四十年以上経った明治が舞台。
個人的には又市の仕掛けもストーリーの面白さも前作『続巷説百物語』は完璧だと思っているので、舞台が変わるということもあり、読む前から少々心配だったのだが、やはり一つ一つの話の出来は前作の方が上で、読んでいる途中に考えることは前作の方が面白かったなあということだけだった。
が、ラストまで読むとその印象は一変。
斬新というわけでもなんでもないが、このシリーズは第一作の『巷説百物語』から始まって、今作までで一つの作品なのではないかと思うような、そんなラスト。
まだこの先『前巷説?』や、最近連載が始まったばかりの『西巷説?』があるが、時系列の関係からいっても、山岡百介の関わりからいっても、この三作品がひとまとまりなんだと思う。
最後の最後でガッカリさせられるものが多い中で、久しぶりにラストが気に入った作品。
切なさが残る作品でした
タイトルどおり、これまでの巷説シリーズの後のお話です。
舞台は明治10年。
主な登場人物は不思議な話が嫌いではない変わり者の与次郎、同じくその手の話が嫌いではない一等巡査の剣之進、剣術使いの惣兵衛、洋行帰りの正馬。
剣之進が持ってくる奇妙な相談事を四人で談義し、結論を出せずに一白翁(百介)のところに相談に行き、そこで一白翁がかつて又市と経験した事件を語る、という形でお話が進んでいきます。
どのお話もとても面白いのですが、今回のシリーズでは切なさも強く感じさせられました。
維新後、江戸時代よりもさらに妖怪が信じられなくなり駆逐されていく当たり前さとさみしさをそこここに感じられて、これまでのシリーズとはまた違った味わいがありました。
あと、相関図が挟まれていて、他のシリーズとのリンクがわかるのもファンとしてはうれしいです。
ちょっと懲りすぎでは
オリジナルは2005年11月リリース。京極夏彦の直木賞受賞作である。ただ本作を直木賞に選んだことについてははなはだ疑問が残る。時代を明治に持ってきて、百介を老人にして回顧させながら物語を語るという仕掛がはっきり言って懲りすぎだと思う。おかげで又市の動きがいつもと違って遠い彼方にあるように伝わりにくい。真の直木賞は『嗤う伊右衛門』か『続巷説百物語』だ。
ただこの作品集では『五位の光』がなかなか傑作だと思う。由良が登場して京極堂とリンクする。2つの世界が繋がった瞬間である。そういう楽しみもある作品集だ。
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