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嗤う伊右衛門 (角川文庫)

嗤う伊右衛門 (角川文庫)
京極 夏彦
嗤う伊右衛門 (角川文庫)
定価: ¥ 580
販売価格: ¥ 580
人気ランキング: 85692位
おすすめ度:
発売日: 2001-11
発売元: 角川書店
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

ミステリー作家京極夏彦が、斬新な解釈を施して現代に蘇らせた「四谷怪談」。4世鶴屋南北の最高傑作とされる『東海道四谷怪談』とは趣の異なる、凛とした岩の姿が強く心に残る作品である。直助やお袖、宅悦や喜兵衛、お梅といった南北版の登場人物に、自身の著作『巷説百物語』の主人公又市をからませながら、伊右衛門とお岩が繰り広げる凄惨な怪談話を、悲恋の物語へと昇華させている。第25回泉鏡花文学賞受賞作品。 小股潜りの又市は、足力按摩の宅悦に、民谷又左衛門の娘、岩の仲人口を頼まれる。娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け、御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際、窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は、家名断絶の危機にあるというのだ。しかし、疱瘡(ほうそう)を患う岩の顔は崩れ、髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。又市は、喜兵衛の1件で助っ人を頼んだ浪人、境野伊右衛門を民谷家の婿に斡旋するが…。 岩を裏切る極悪人である南北版の伊右衛門を、著者は大胆にも、運命に翻弄される不器用で実直な侍として描く。また、幽霊や怪異を持ち出すことなく、人間の心のおぞましさを際立たせることよって、最大の恐怖を生み出しているのも大きく異なる点だ。首を吊った妹の仇を討つ直助の慟哭、喜兵衛に犯されたお梅の悲劇、悪逆非道な喜兵衛の卑劣さ、「伊右衛門様は何故幸せにならぬ」と叫びながら鬼女と化す岩の狂気。彼らの情念のおどろおどろしさを重層的に、丹念に描写することによって、著者は奥行きの深い、きわめて現代的な怪談を作りあげている。(中島正敏)

怪談を純愛小説に昇華
 この作品は四谷怪談を現代風にアレンジした作品と理解しています。作品というものはどうしても時代の制約を受けてしまう。昔の話のままでは古臭くてしょうがないので今風に作り変える。どう作りかえられているかが作者の腕の見せ所だと思います。四谷怪談は物語の展開に深みがあり扱い作品なので、いろんな時代に新たな創作がなされてきたのではないでしょうか。この作品が、これまでの設定を大きく変更し、怪談を恋愛小説に昇華することに成功したという点で優れていることは論を待ちません。
 

嗤う。
京極堂シリーズとは、少し違った。だが、謎はある。
四谷怪談のリメイクという珍しいものだ。だが、四谷怪談のようなおぞましさはなかった。ただ、淡々と進んで行く。人も淡々と殺されて行く。
だが、ラストがなんとも良かった。淡々と進んで行くから、良いのだろうか。
しあkし、最後の『嗤った』が怖い。

又市登場。
「京極堂」シリーズ以外では(たしか)初の単行本作品。
怪談界?のスーパーヒロイン、お岩さんのこのキャラ造形、
そして伊右衛門像が出来上がった時点で勝ち!(感想)
哀しく、残酷で、この上なく美しい物語は、そして圧巻のクライマックスへ。
京極夏彦という小説家の恐るべき底力を見せ付けてくれた傑作です。



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