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邪魅の雫 大磯・平塚地域限定特装版 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 大磯・平塚地域限定特装版 (講談社ノベルス)
京極 夏彦
邪魅の雫 大磯・平塚地域限定特装版 (講談社ノベルス)
定価: ¥ 1,680
販売価格: ¥ 1,680
人気ランキング: 16040位
おすすめ度:
発売日: 2006-09-27
発売元: 講談社
発送可能時期: 通常3?5週間以内に発送

現代の病んだ社会に通じる無節操な犯罪
京極氏の作品は推理小説で言う”動機”に主軸を置いている。
人の心の闇、現代の病んだ社会が生んだ、一種常軌を逸した殺人者が描かれていることが多いように思う。
舞台が昭和28年、GHQが撤退し、日本が民主主義国として一人歩きしだした時代と言うのもキ?になっているのかもしれない。

今回は世の中とかかわれない人々がキ?マンになっており、現在のネット犯罪をも連想してしまう。
京極堂は常に犯人の心の中に入り、心の中の闇を解き放ち、憑き物を落とすのだが、それは犯人にとって一種のセラピ―になっているように思う。
しかしながら、この作品には京極堂にとっても”わからない”人物が登場する。

ストレス、トラウマ、甘えに押しつぶされた無軌道な殺人者に憑いた妖怪は京極堂にも、分からないのだろうか?

今回作品の奥行きに反して、少々長かったような気がし、星4つです


予約して平塚まで買いに行きました…
今回は京極堂や榎木津の登場が極端に少なく、脇役のはずの益田や青木の視点で話が進行していきます。関口もあくまで脇役であり、初期の作品とはだいぶ雰囲気が変わったと思います。
殺人事件としては被害者・犯人の人数が多く交差していたため、読んでいるうちに誰が誰だかわからなくなってしまい、読むのに非常に時間を要しました。(私の理解力に問題があるのかも知れませんが…)

ただ今まであまりにも超人的だった榎木津が「百器徒然袋風」の最後で見せた人間らしい一面を今回も見せてくれたところがとても良かった。今までの破天荒なキャラクターももちろん好きですが、榎木津という人物像に厚みが加わり親近感を持てました。



シリーズの中で
シリーズ物であるという制約の中で、毎回色々な趣で
展開され、語られる。
京極作品を読んでいると、著作の中で、あの作品の方が上だとか
下だとかいう、順位をつけることがいかに無意味であるか痛感する。

今回は久々の新刊だったこともありじっくり時間をかけて読んだ。
ストーリーを追うだけの感覚で読むといらいらするが、(大鷹とか。)
ミステリーとして事件が紡がれ、ほぐれていく過程は充分楽しめる。
またそれ以上に、単純に読み物としてどこの文章をとっても
「ただ読んでいる」楽しみを実感できた。

再読、再々読がこれほど面白い本は私にとっては希少で、貴重である。
(読み終わった瞬間はすごい疲れたけど)



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