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手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)
東野 圭吾
手紙 (文春文庫)
定価: ¥ 620
販売価格: ¥ 620
人気ランキング: 508位
おすすめ度:
発売日: 2006-10
発売元: 文藝春秋
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

良くも悪くも小説だった
主人公である、強盗殺人の罪を犯した兄を持つ弟は、ある意味恵まれていた。
歌が上手くて、ルックスがよくて、異性にモテル。
しかも努力家で、勤勉で、それ相応に成功し、報われる。
兄の犯罪が暴露され挫折となるが、それは高みに登ったからこそ落ちただけのこと。

他の方はどう感じるか分からないが、私はこれだけでずいぶん恵まれた人間だと思った。
小説だから、と言ってしまえばそれだけだが、多くの犯罪者を身内に持つ者の生活は、
それほど波乱ではないと思う。
犯罪者が身内にいることで、卑屈になり、人目を避け、社会の片隅で生きる。
身内を調べられるような大企業で働くこともなく、
献身的に支えてくれる女性にめぐり合うことも無い。

感動した、感動した、という絶賛の嵐の中、私は少し冷めた気分で読んだ。
あっという間に読み終えたのは、
主人公が次はどんな不幸に遭わされるのかという
暗い欲望のせいだったとも思う。
心が動いた場面もあったが、良くも悪くも小説だった。


強盗殺人の罪深さ
弟が社会で厳しい現実を受けながら、あらゆる道を模索していく姿が印象的な作品でした。もし自分の肉親が強盗殺人犯であれば、自分はどのような振る舞いをして生きていくのだろうか。こんなことを常に考えて読み進めていくと、まるで弟の気持ちを察して挙げられないかのような兄の手紙の内容は時として憎く見えてしまうものでした。しかし、そんな兄もただただ純粋に弟を思うからこそ毎回「手紙」を送り続けたのであり、それを思うと当初の強盗殺人も、この兄は他を見ずに犯罪を犯してしまったのだろうと思いました。ただ、犯罪は当の本人だけではなく、周りの人の人生も変えてしまうという事実は確実なのだと感じました。

殺人犯とその家族の葛藤が見事に描かれている秀作
 殺人者で服役中の兄とことごとくその弟であるが故に、差別を受けつづけた弟の苦悩が切なかったです。 将来この兄弟が昔の話をしながら、酒を酌み交わす日が来ることを願ってやみません。



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