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名探偵の呪縛 (講談社文庫)

名探偵の呪縛 (講談社文庫)
東野 圭吾
名探偵の呪縛 (講談社文庫)
定価: ¥ 600
販売価格: ¥ 600
人気ランキング: 67468位
おすすめ度:
発売日: 1996-10
発売元: 講談社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

『WHO DONE IT ?』
〈天下一〉シリーズ2作目。

図書館を訪れた作家の「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵・天下一になっていた。
しかもそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だという―。

前作『名探偵の掟』は、その愛ゆえに、筆者が「本格推理」のお約束をネタにした自虐的パロディ集でした。
(その実、「本格推理」初心者にとっては、最もわかりやすい入門書という側面も持っていましたが)

本作は、筆者の「本格推理」に対する「信仰告白」ともいえるのではないでしょうか。
やや感傷的ではあるものの、その思い入れの深さに胸をつかれます。

また、作中で起こる個々の事件とは別の次元で、本作自体が〈フーダニット〉(=犯人探し)の趣向となっています。

察しのいい方は、あらすじを読むだけでわかってしまうかもしれませんが、
誰が「犯人」で、「被害者」とは誰のことなのか、推理しながら読み進めてみてください。

本書は、「本格推理」という要素を除いても、〈喪失と再生〉の物語として読むことができ、
一種の教養小説にもなっています。

人は、決して同じ場所にとどまることはできず、変化していかざるを得ない存在です。
しかし、失っていったものもまた、紛れもなく〈今の自分〉の一部であるのです。

本格ミステリへの郷愁
「名探偵の掟」の続編。図書館を訪ねた主人公が天下一に変身し、いつの間にか見知らぬ街へトリップする。そこで起こる事件を本格風に解決するのだが、次第にその街に秘密が隠されている事に気付く。その秘密に迫る形で話は進み、辿り着いたその街の秘密とは「***」が存在しない事だった...。

逆説的に本格ミステリへの愛着を示した作品で、前作と打って変ったシリアス・タッチもあって、読者もその街に郷愁を覚える程だ。本格ミステリを捨てて普通小説に転向した作者の、それでも両者の間で心が揺れ動く様子が窺がえて興味深い作品。

作者の思いが伝わってきますね。
 かの迷作「名探偵の掟」の続編。この本単体で楽しめないことは無いのですが、先に「名探偵の掟」を読んでいる方が楽しめるつくりではあります。
 内容的には本格推理をテーマとして、いろいろなトリックを紹介していくようなつくりですが、作者のテーマはまた別のところにあり、終盤近くの数ページは著者である東野さんの本音と思われる思いが綴られています。
 これを読むと東野さんは、やっぱり推理小説を愛しているんだなあという感じを受けますね。最後の一行に込められた思いは心に残りました。



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