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クロスファイア〈上〉 (カッパ・ノベルス)

クロスファイア〈上〉 (カッパ・ノベルス)
宮部 みゆき
クロスファイア〈上〉 (カッパ・ノベルス)
定価: ¥ 860
販売価格: ¥ 860
人気ランキング: 413896位
おすすめ度:
発売日: 1998-10
発売元: 光文社
発送可能時期: 通常2?3日以内に発送

宮部みゆき唯一の恋愛小説
誰も指摘していないことだが、この作品は宮部みゆき唯一の恋愛小説。SF小説でもないし、社会派小説でもない。そういう要素は含まれているものの、物語の底に流れるメインテーマは一貫して「恋愛」。
もしもパイロキネシスを物語の中心に据えるならば、最後の若い刑事との会話は彼の弟の死でしめくくられるべきだったが、そうではなく彼女が会話で最後に触れたのは、恋人についてだった。「楽にしてあげて」と。そして、弟の件は、結局は直接確認されずに終わる。組織の人間達が恐れていたように、彼女と若い刑事が組めば、また違った物語になり、それは宮部みゆきお得意の社会派小説であり人間ドラマになったと思う。しかし、作者は今回、一貫して青木淳子の恋愛を描いた。恋愛について正面から取り組んだ作品は、現在のところ宮部作品ではこれ以外にない。

珍しい失敗作
上下2巻を纏めて扱う.不心得な人間を念力で焼き尽す超能力を持ったヒロイン.かっこいいな,と思わず惚れこみたくなるが,この力を現代の東京で発揮して無事に収まるとはとても思えない.さりとて著者は Ursula K. Le Guin のように他の惑星で暴れる性質を持たない.そこで,これが悲劇的な終りしか持てないだろうことは容易に推察できる.そこで,どんな悲劇的終結が来るのかが問題になるが,これは建設的な,あるいは楽しい期待ではあり得ない.作者はせっせと伏線を張り,話を膨らまして行くけれども,楽しい期待を断念した読者にとってはすべて余計な努力にしか見えない.著者ほどの話し手が,どうして結末が期待できない話を構想して書くのか,理解を絶したことで,これほど索莫とした思いでページを繰るのはこの作者の場合初めての辛い経験だった.結局,名人でも布石を誤ることがあると言うことなのか.失敗作.

対象年齢は15歳まで
パイロキネシス(発火能力)という、原理が一切不明な超能力を有した女性を主人公にした、
荒唐無稽なファンタジー小説です。
タイトルは『クロスファイア(十字砲火)』ですが、内容は極めて大人しく戦闘描写も控え目で
一体何を意味するものか定かではありません。

職場でいつも一人浮いている、独善的で頭のおかしいメンヘル女が、
自分で認定した「犯罪者」たちを次々に放火殺害していき、警察をはじめとする様々な人物が
それを追っていく…というのがおおまかな粗筋ですが
誰一人として感情移入できる人物が登場せず、また放火殺害犯の主人公が
最後に警察に逮捕されて裁判にかけられるわけでもありませんので、
いわゆる勧善懲悪ものではなく、全くカタルシスがありません。
連続殺人を繰り返す主人公を善と見るか悪と見るかによって、読者の書評は180度代わってしまうのではないかと思います。
また、単体として独立した作品ではなく、著者の別の中篇小説 『燔祭』の続編であり、
前作を読まないと完全には理解できない形になっています。

そこそこは楽しめましたが…どちらかというと中高生向けのライトノベルとして出すべきでは? と思いました。



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